「薬屋探偵妖綺談」や「うちの執事が言うことには」などで知られる作家・高里椎奈さんが運営しているブログ「久我山博物館」にて、薬屋探偵シリーズの番外SSが公開されました。今回は依頼人に逃げられたゼロイチと秋のとある顛末が描かれています

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ゼロイチと秋が人狼勝負!?
薬屋探偵シリーズの番外SSが公開

講談社ノベルスの人気作「薬屋探偵シリーズ」の番外SSが原作者が運営する公式ブログ「久我山博物館」にて公開されました。
“騙し合い”をテーマに、秋とゼロイチの丁々発止のやり取りが楽しめる一作となっています

スクリーンショット 2016-04-17 18.28.02

出典 http://blog.jack-o-frost.hiho.jp/?eid=1831#sequel

今回の主人公はゼロイチ
短いながらもクオリティの高いエピソードに

零一は仕事を完遂出来なかった。
——という時に限って、神経を逆撫でしに来るのが彼である。
「やっほー、ゼロイチ。仕事終わった? 懐ぽっかぽか? 何か奢って」
「ゼロイチって呼ぶな」

出典 http://blog.jack-o-frost.hiho.jp/?eid=1831#sequel

物語はゼロイチが依頼人に逃げられるところからスタート。
さすが作中屈指の苦労人といったところですが、そこを狙ったかのように現れる秋もまた……w
いつものやり取りもそこそこに、話題はゼロイチが報酬代わりにと持ち出した「人狼ゲーム」に向けられます。

零一はやっとの思いで一言返して、テーブルに突っ伏した。
グラスに結露した水滴が流れ、手の甲に伝う。ルールの穴を突くのが生業の悪魔に、何という背徳的な注意をさせるのだ。
「待て、役職『霊媒師』は死者が人間か狼かを見抜ける」
「《自分たちが処刑した》人間を、だよね。《狼に襲われた》筈の被害者を視る可能性は?」

出典 http://blog.jack-o-frost.hiho.jp/?eid=1831#sequel

最初からルールをぶっちぎる、いかにも秋らしい論が展開されるなか、そこに紛れ込むように明かされる一つのヒント。
読み出しから単なる会話劇かと思いきや、しっかり薬屋らしいミステリー仕立てになっていて驚きました。筆者がミステリーを読み慣れていないというのも多分にあるかとは思いますが、読者の不意をつく満足度の高い一編になっていたように思います。

ちなみに「久我山博物館」ではこの作品以外にも未発表短編が多数掲載されていますので、単行本のみの薬屋ファンは一度のぞいてみてはいかがでしょうか。

総評

短尺でもしっかりと読者の意表をつく、満足度の高い一編

桜庭零一ことゼロイチが語り部を務めるショートショート。
SSというだけあって全体の尺は短いものの、読者の不意をつく実に“らしい”一編に仕上がっています。薬屋シリーズファンの方はぜひ読んでみてください。

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