まだまだ導入。続きが気になる……!!

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クリスマスイベント後の奉仕部を描く
「a」シリーズの導入的エピソード

【Amazon.co.jp限定】やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。続 第1巻(初回限定版:渡 航書き下ろし文庫小説・サントラCD同梱)(早期購入特典:特製ブックカバー付)(全巻購入特典:「全巻収納BOX」引換シリアルコード付)[Blu-ray]

TVアニメ『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。続』のBD&DVD1巻が6月24日に発売されました。

こちらにはサントラCDのほか、以降7巻まで続く特典小説が付属。1巻には本編とは異なる流れで進む「a」シリーズの導入となるクリスマスイベント直後の掌編が収録されています。

結衣と雪乃が綴った手記。
各々が思い浮かべる「本物」に注目

でも、どんなに難しくてもそれしか答えがないなら、ちゃんとわかるようになりたい。そのためなら頑張れると思う。
けど、そうやって頑張った分だけ、遠ざかっていくんじゃないかって、怖くなる。

本当は、嘘でも良いのに。

出典 『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。(a)』P5より抜粋

別に消極的な意味合いでそう思っているわけではなく、自分たちにとっての最大公約数がそれにあたるはずだから、最初の前提条件として。
これが本物だと、そう信じている。
それ以外のすべてが、自分のことが、信じることができないから。

本当は、縋っているだけ。

出典 『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。(a)』P7より抜粋

本書の冒頭は結衣のものと思われる日記と、おそらく雪乃が綴ったであろう手記から始まります。結衣の日記はアニメ最終話の予告で使われたモノローグそのものなのでわかりやすいのですが、後者はミスリードの可能性も疑ってしまったり……。どちらの「本物」も八幡が語っている本物とは違うものなので、多分残りの二人で間違いないかとは思います。

一方は欲しいものを、失いたくないものを手放すくらいであれば嘘でもかまわないと語り、一方は今ある環境が、互いに涙を流して手に入れた関係こそが本物であると疑わない。疑えない。縋っているだけ、と言う締めの言葉にどのような想いが込められているかは想像に難くないでしょう。

常に「問い」続けている八幡に対し、ある種答えのようなものを提示してしまっている二つの手記。ここが「a」シリーズの要になるのでしょうか。

クリスマスイベント後の冬休みを描いた掌編。
奉仕部を「外」から眺める折本の言動に注目

「じゃ、サイゼ、とかな」
言って、反応を伺うように由比ヶ浜の顔を見る。すると、由比ヶ浜はけろりとした表情ですぐさま答える。
「うん、いいよー」
……え、いいの?

出典 『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。(a)』P34より抜粋

本編はクリスマスイベント直後、冬休みの八幡ら奉仕部の一日を描いています。
八幡が気の向くまま出かけた先で一緒に遊んでいた結衣・雪乃と遭遇し、共に映画を鑑賞、喫茶店でお茶をすることに。劇中でも語られていますが、これはそのまま8巻でのダブルデートと対比したカタチになっています。お茶する場所にサイゼを提案して、うっかり採用されて動揺する八幡が面白い。この掌編では、とにかく9巻後の奉仕部がどう在るのかをあらためて描いているように感じました。

妙に重苦しい沈黙が続いていたが、折本がふっと短い息を吐いて口を開いた。
「あ、ちゃんと話したことなかったよね、……です、よね? あたし、折本かおりです。比企谷と同中で、海浜総合行ってるんだけど、クリスマスの時とか会ってるよね?」

出典 『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。(a)』P46より抜粋

そして、最後に立ち寄った喫茶店で再度出会う、折本。読んでいて思ったのは、ここでの折本の役割の大事さ。紆余曲折あって積み重ねた今の奉仕部が、外からどう見えているのか。八幡の一人称で語られている地の文では分からないところを折本が担っている感じでした。
そしてラスト、

「じゃあ、どっちが好きなの?」
さっきと似たような不意打ちの質問なのに。
今度は即答出来なかった。
否定の言葉はすぐに出てきてくれず、喉の奥で息だけが絡みついている。
〈中略〉
「……まあ、なんでもいいや」
そう呟いた言葉に俺はなんと返すべきだったのだろう。
本当はその前の言葉にこそ、答えなければならないはずなのに。

出典 『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。(a)』P82より抜粋

一色も、葉山も、陽乃ですら触れなかった、八幡の感情の行方。このセリフは、おそらく外にいる折本が聞いてこそ、響くシーンだったと思います。

今回は6.5巻と同じく、本編では語られていない時間軸のお話でしたが、なかがき(7巻分で1冊なのであとがきではない)によると、本巻以後「a」シリーズはこれから特殊な進み方をするとのこと。

ネット上では「パラレルかな?」「ifストーリーだってさ」「本編とは違う恋愛を軸にした話になるだけだろ」などなど、数多くの予想が立てられていますが、果たして次巻「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。n」からどのように物語が進んでいくのか。原作本編はもちろん、「a」シリーズも毎月の楽しみになりそうです。

総評

全編書きおろし。クリスマスイベント後の奉仕部を描く

BD&DVD特典小説「a」シリーズの導入となるエピソード。短編程度のページ数ながら、先の展開を予感させる伏線が数多く張られています。全ページ書きおろしになっているので、俺ガイルファンのかたはぜひ読んでみてください。

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