はたらく異世界ファンタジー16弾は、千穂が主役!普通の女子高生がほんの少しだけ世界を変える様が描かれます

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今回の主役は千穂!
庶民派バレンタイン開幕の第16弾

『はたらく魔王さま』最新16巻を購入しました。
真奥でも恵美でもなく、今回の主役は千穂。人間と悪魔をつないできた彼女の、ひとつの到達点とも言える展開が描かれます。

はたらく魔王さま! (16) (電撃文庫)

魔王さま、義理チョコを貰う!?
異世界で始まった大魔王の遺産捜索の裏で庶民派バレンタインが開幕の、第16弾!

『大魔王サタンの遺産』捜索のため、六畳一間の魔王城からは、生活用品一式が異世界エンテ・イスラへと移されていた。通勤時間の問題により、魔王はそんなからっぽのヴィラ・ローザ笹塚201号室で寝泊まりをすることに。独り身の生活に寂しさを感じながらも、正社員登用研修に参加する魔王。そんな中、研修で一緒になったゆるふわ女子に思いがけず義理チョコを貰ってしまう。アシエスの食い意地によりその情報が知れ渡った時、女性陣に動揺が広がるのだった――!
一方エンテ・イスラでは、大魔王の遺産の一つ『アドラメレキヌスの魔槍』を手に入れるため、鈴乃、ライラ、アルバート、ルーマックが北大陸に旅立っていた。日本のジンギスカン屋そっくりの店では、「囲いの長」と呼ばれる北大陸の代表が待ち受けており……? 庶民派ファンタジー第16弾!

出典 Amazon商品紹介より抜粋

人と魔の架け橋となってきた少女は、
ほんの少しだけ世界を変える

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「芦屋、漆原」
男は小さく、人の名前を呼んだ。
「恵美、アラス・ラムス、鈴乃」
羽毛布団の中で、その呟きは男自身の耳にしか聞こえない。
「ちーちゃん……」
ようやく温まった体から吐き出されたため息は、白い形を一瞬とってから部屋に散る。
「……俺、ちょっと寂しい」

出典 『はたらく魔王さま!』16 P16より抜粋

エンテ・イスラでの「大魔王の遺産」捜索のため、一人暮らしを余儀なくされている魔王を描くところから物語がスタート。
描かれ方が一人暮らし3ヶ月後の実家を恋しがる若者そのもので、なんだか笑っちゃいましたw 

「ふうん、これは驚いた」
片眼鏡をかけた老婆は、真奥を見上げて言った。
「あんたが魔王サタンかい」

出典 『はたらく魔王さま!』16 P201より抜粋

北大陸の長・リデム。真奥と恵美が最初から力的レベルがマックスだったためか、本作では主役組を諌める立ち位置の人間がいなかったので、こういうキャラクターはなんだか新鮮でした。当初はライラがそのポジションにくるんじゃないかと思っていたのですが、いまじゃもうすっかりポンコツ天使ですね……

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「悪魔大元帥、アドラメレク」
千穂は、かつて真奥と敵対し、真奥を鍛え、真奥と共に戦い、真奥の良き友であった、もう決して見ることのできない偉大な悪魔の名を呼んだ。
「蒼角族のご先祖様から伝わる魔槍を、もう一度だけ、魔王サタンのために振るってください」
千穂の全身の聖法気が活性化すると同時に、弓と矢のいずれもが銀色に輝きだした。

出典 『はたらく魔王さま!』16 P256より抜粋

「佐々木千穂」
「は、はい!!」
唐突に真奥からフルネームで呼ばれ、千穂ははっと背筋を伸ばす。
「よく、やってくれた。見事だった」
〈中略〉
「魔王様」
初めて、その言葉を真奥に向かって口にした。
「悪魔大元帥佐々木千穂。任務を、完了しました」
「……ご苦労だった」

出典 『はたらく魔王さま!』16 P265より抜粋

アドラメレクの魔槍を手にするため、ついに“ライン”を超えた千穂。そしてそれは彼女だけではなく……? 奉射の儀から上のシーンまでの一連の流れが本当に素晴らしい! 常に勇者と魔王の手をとってきた千穂の、1巻からの積み重ねてきたものが報われたように見えてとても感動しました。このエピソードがアニメで観れないのが本当に口惜しい。。。

女の子が頑張る姿はとても素敵。筆者が読み終えて最初に感じた感想です。
それは今巻の主役であった千穂はもちろんのこと、自身の気持ちと向き合おうと葛藤する恵美と鈴乃、改めて芦屋に諦めないと告げた梨花など、しっかりと「バレンタイン」という女の子が主役なイベントに沿った構成になっていたのではないでしょうか。惜しむらくは刊行時期に全くあっていないところですが……w
物語が大きく進んだわけではなく、ともすれば前巻同様に土台固めの延長線なエピソードではありましたが、筆者的に既刊の中で最も好きな一冊となりました。

終章でのカミーオの登場からも、次巻は大きくストーリーが動きそう。エンテ・イスラからの帰還以降大きな戦いもなかったので、今回良いところなしだった真奥の面目躍如回となることに期待ですねw

総評

千穂の1巻からのこれまでが結実するエピソード

今巻の主役は千穂。既刊16冊を経てようやく一歩、真奥と千穂の距離が縮まったように思いました。
劇中で神格化され過ぎてしまい、「こんな女子高生いねーよ」なんて意見もチラホラ見られますが、筆者としてはこれまでの彼女の健気さが報われた素晴らしいエピソードだったと思います。

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