三浦からの依頼により、噂の対処に乗り出す八幡。大元である葉山との会話の中で、八幡、そして葉山が目を逸らしているものに気づかされ……? 原作とは異なる流れで進む「a」シリーズ最新作。懐かしのあのキャラクターも再登場する見どころの多い一冊になっています 

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本編とは異なり噂の対処に乗り出す奉仕部
アニメ派には懐かしいあのキャラクターも再登場

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。続 第5巻(初回限定版)(渡 航書き下ろし文庫小説同梱) [Blu-ray]

TVアニメ『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。続』のBD&DVD5巻を購入しました。

映像特典「やはりこの奉仕部はまちがっている。」第3話が収録されているほか、特典小説『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。(h)』が付属されています。

依頼内容が異なることで見えてくる裏側
少しずつ明かされはじめる「彼ら」二人の問題に注目

あらら、怒らせちゃったかしらん……と不安に思っていると、扉を閉める直前。その動きをぴたっと止めた。
「…………ヒキオ、ありがと」

出典 『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。(h)』P21より抜粋

三浦の唐突なデレからスタートする「h」巻。

友人である結衣も噂の渦中にいるせいか、本編より少し素直になっている印象。そのためか雪乃との衝突も最小限に抑えられており、「恋する乙女は強い」な10巻とは対照的に、今巻では「乙女」の脆い面が描写されていたように感じます。

「あ、あー、……うーん」
相模は曖昧な相槌を打つと、少し難しそうな表情で口を開いた。
「でも、結衣ちゃんはそれないんじゃないかなー」
「えー?」
モブ子は期待外れと言わんばかりの声を出した。

出典 『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。(h)』P50より抜粋

人付き合いの少ない雪乃だけでなく、トップカーストの結衣が渦中にいるからこそ見えてくる噂の影響。それを八幡に間接的に知らせることになったのは6.5巻以来となる相模でした。

劇中では闇の女子力、などと揶揄されていはいますが、より人との付き合い方が上手くなっていたように思います。ある種、結衣のソレに近いものを持ちつつあるのでしょうか。

「目を逸らしているんだな……。いつまでもそうしていられるわけじゃないのに」
耳に届いたのは、かすれそうなほどにか細く、密やかだった。いつしか握られていたはずの拳は緩められていて、声には力も抑揚もない。
なのに、葉山の声は夜の公園に静かに響いた。

出典 『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。(h)』P77より抜粋

噂の大元である葉山と話し、解決を図ろうとする八幡。
直接自分が関わっている問題なせいか、進路の問題が隠れ蓑になっていた本編に比べると、ちゃんと会話になっていた印象を受けます。

目を逸らしている——。
それは誰に向けて言った言葉だったろうか。
考えるまでもない。
知ってるよ。

——俺と、お前だ。

出典 『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。(h)』P79より抜粋

今巻ラストの八幡との対峙から感じられた彼の感情は、自身と同じ道を歩んでいるものを見た同族嫌悪か、それとも諦念か。

5冊目にしてようやく、「a」シリーズが観せたいものが少しずつみえてきたように思います。次巻の発売が待ち遠しいですね。

総評

本編とは異なり噂の解決に奔走する八幡。久々登場の相模にも注目

異なる噂、そして異なる依頼により、改めて各キャラクターへの掘り下げが図られていた印象。
さらに6.5巻「体育祭編」以来の登場となる相模南など、見どころの多い一冊になっています。

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